studio 281 内装設計
<空間と時間の連続性>
かつて60年代にこの地にあった「ドライブイン VAN FAN」。そのオーナー夫人であったクライアント(現在は料理研究家)が、所有者の変遷を経たこの地の現所有者と知り会った事から話は始まる。若き宮脇檀設計の建物へ30数年ぶりに戻り、取り壊されるまで数年間を借りることになった。そして、取り壊し後もそこで繰り広げた活動を楽しく継続させたい、と建替えられた集合住宅の中の1戸をスケルトンで借り、再び料理スタジオを設けることとした。
住居前提の小部屋割のスケール感は多人数で使用するスタジオとしてはやや窮屈である為、欄間部を全て鏡貼りとし錯覚を用い視覚的に空間を拡げた。機能面ではIHコンロ搭載の可動カウンターや引込戸間仕切り等により、空間に可変性を持たせ多様な場面に対応できるようにしている。また、床材・設備・建具等一部に旧建物で使用していたものを使い、時間という目に見えない拡がりも付与された。
記憶を内在する床(=下面)とその先を暗示するエンドレスな鏡の欄間(=上部)に流動的な空間(=日常)が挟まれる構成となった。(「新建築」2009年2月/新建築社)
■studio281 / shop281
所在地 東京都世田谷区玉川田園調布 KEYAKI GARDEN 2F / 1F
主要用途 料理スタジオ / 店舗
床面積 69.44m² / 35.24㎡
内装設計 八木建築研究所
施工 奥村組 / 直営
完成 2008年9月 / 2008年11月